記念すべき「山岳会せせらぎ」の設立山行は東鳳翩山と決めていた。
山口の地で立ち上げるからには山口を代表する山からスタートしたい。
東鳳翩山は標高こそ734mしかないが、山口県の中心に位置し、開けた山頂からは南に山口市街を一望でき、北~東には中国山地の西端を構成する山並みを望むことができる、なかなかの名山だと思う。
二ツ堂登山口の駐車場には結構車が停まっている。日曜日ということもあるが、ここはいつ来ても誰かが入っている。市民に親しまれたルートなのだ。
最初の登りでぐんぐん高度を上げ、汗がにじんでくる。今日は久しぶりの春雨ハイクになるかと思いきや、なんとか天気は持ちそうな雰囲気である。
途中、雑木の合間に山桜が咲いている。整備されて見事に咲き誇る花もいいが、自分はこういう山中の桜が好きだ。
登山道はよく整備されてよく踏まれているので初心者でも不安が少ないルートだ。
山頂は珍しく人がいなかった。
空は曇っているものの、相変わらず眺望はよい。見はるかす山はいたるところ桜のピンクが斑模様になっている。
思いのほか風が冷たいので早々に下山にかかる。
設立山行といいつつまだメンバーは一人。
それでいいのだ。はじめることが肝心。
さあ、これからどんな人が入ってきて、どんな山行が繰り広げられるのだろう?
物語ははじまったばかりだ。
<コースタイム>
8:30 二ツ堂登山口 → 9:30~45 山頂 → 10:35 登山口
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